『中性子』
理不尽な目にも合って自分の人生は自分で決めてきた自負がある。あらゆるものが表裏一体で陰陽があるのだから俺は中性子になろうと決めた。そんな矢先、俺を極端に傾かせる出来事が起きた。俺を中性ではなく、ただ男でいてほしいいう出来事が。説明も必要ないだろうーーー恋だった。
BCCKS/ブックス
『MAMA』
俺が初めて恋をした相手はことあるごとに俺の産みの母親を思い出させた。母親とは真逆の女性のはずなのに、ひとつひとつの言動が俺を忌々しい過去にいざなった。どんなに腹が立ってももう母親はいない。だって俺が殺したのだから。